次亜塩素酸ってなに?

殺菌成分である次亜塩素酸はどんなものでしょう?

安全なのでしょうか?

 

目次

【次亜塩素酸は体内で生成される殺菌成分】

次亜塩素酸は私たちの体内で生成される殺菌成分です。

白血球は体を細菌やウイルスなどの異物から守る免疫機能を持っていることはご存じだと思います。

この白血球の中の好中球が体を守るために生成している物質が次亜塩素酸で、自然免疫を司る人体に無害な成分です。

 

【次亜塩素酸の殺菌力】

次亜塩素酸は殺菌力が高く、殺菌する範囲も広いのが特徴です。

ウィルスには脂質二重層膜をもつエンヴェロープウィルス(コロナウィルス、インフルエンザなど)とこれを持たないノンエンヴェロープウィルス(胃腸炎を引き起こすノロウィルス、ロタウィルスなど)があります。

この膜(エンヴェロープ)は石鹸やアルコールで簡単に破壊できるのですが、ノンエンヴェロープウィルスを覆っているカプシドはアルコールでは破壊できません。

次亜塩素酸はノンエンヴェロープウィルスはもちろん、固い殻をもつ芽胞菌(これは食中毒の原因となりますが、大変耐性の強い菌です。)まで幅広く除菌ができます。

【次亜塩素酸水とは?】

次亜塩素酸を多く含む除菌水を「次亜塩素酸水」といいます。

殺菌後には水に戻るという次亜塩素酸の性質が安全な除菌水といわれるゆえんですが、同時に保存状態に注意しないと、殺菌力が徐々に落ちていってしまうというデメリットにもなります。

そのため、あらかじめ高い濃度で作ることも必要になり、塩を入れて生成したり、次亜塩素酸ナトリウムをベースに作る次亜塩素酸水も出回っています。

 

【次亜塩素酸水をめぐる海外の動き】

すでにアメリカでは 米国疾病予防管理センター(CDC)で 人体、環境に影響がない薬剤に指定、「真菌、細菌、ウィルスに対し 非常に効果的である」 と正式に認めています。

さらに中国では 傷口や皮膚の炎症の治療に使うなど 医療行為にも次亜塩素酸水が 使用されています。 北京オリンピックでは 次亜塩素酸水が積極的に使われ、 感染症対策に一役を買いました。

イギリスでもサッカースタジアムでの噴霧に使われています。

 

【日本では…】

日本では次亜塩素酸水が広まっていないのはなぜでしょうか?

コロナ禍の初期、アルコールの代替消毒剤として大変需要が高まった時期がありましたが、NITEの中間報告を受けた誤報道※1、WHOの「消毒剤の噴霧は危険」という声明※2により、大変有用な除菌剤が広まらない土壌を作ってしまいました。

 

【今後の感染症対策】

国立感染症研究所も諸外国に遅れをとりつつもエアロゾル感染を認めましたが、世界の知見として空気感染がコロナ感染の一般的な感染経路だということが認められてきました。

空気感染を防ぐには空間噴霧が有効です。

健康被害も塩害も引き起こさずに空間噴霧に使える除菌剤は無塩の微酸性電解水です。

 

【まとめ】

次亜塩素酸はもともと私たちの体の中で生成される殺菌成分で、安全性も有効性も高く、世界中で使われるようになっています。

真に安全なものを選んで、感染症対策に役立てていただきたいと思います。

 

※1 経済産業省の下部組織NITEの「新型コロナウィルスを用いた代替消毒候補物資の有効性評価にかかる検証試験」を行いました。一機関で試験の方法が他と異なり、次亜塩素酸水の不活化を証明できませんでした。このことをNITEは中間報告で「次亜塩素酸水は効果が確認されていない」と発表しましたが、某局で「次亜塩素酸水は効果がない」と誤報道しました。

 

※2 2020年WHOが「消毒剤を空間に噴霧することは危険なので絶対にしないこと」との声明を出しました。これは次亜塩素酸ナトリウムや他のクリーニング剤のことでこの時の「消毒剤」には次亜塩素酸水は含まれていません。現在、WHOが次亜塩素酸水の研究を依頼している最中で、もう間もなく正式に認めるのでは?と考えられます。

 

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